「蘇れ生命の力~小児科医真弓定夫~」というドキュメンタリー映画を鑑賞しました。
主人公の真弓定夫先生は薬や注射をあまり使用しない小児科医として有名な方で、なるべく自然に育てたいと願う親御さんたちの心強い味方でした。2021年に享年90歳でお亡くなりになられています。
映画の副題は「すべての“力”はあなたの中にある」。
この“力”というのは私たちが持っている「体力」「免疫力」「治癒力」「回復力」のようなものだと思います。
映画の中の真弓先生が穏やかに話される言葉一つ一つに、健康に生活するための「私たちが持つ“力”を引き出すヒント」があふれていました。
また便利になりすぎてしまった現代には、逆に「“力”を奥に閉じ込めてしまう生活や生き方」があることもよく分かりました。
私のお仕事は、食と漢方とカウンセリングでご相談いただく方の“力”を引き出すお手伝いをすること。
日々悩みながら修行を積む身として、はっとさせられ気づきの多い映画でした。
様々な原因があると思いますが、私たちのこの“力”がだんだん弱くなってきていないか?と感じることもあります。
冬になると気にしていたインフルエンザも、今は関係なく夏にも流行するようになりました。
数年前はコロナに「感染しない」ように感染予防が注目されていましたが、今はウイルスが身体に侵入することは当たり前であり、いかに「重症化しない」体にするか(私たちが持つ“力”を強化することが大切である)とほとんどの方が気づいているのではないでしょうか。
この「力」を高め維持していく要素として、日々の口にするものほど大切なものはありません。
たとえば栄養素のビタミンDが摂れていない人と比べて摂れている人は、コロナ感染後に重症化しにくいといわれています。
現在、国の定めるビタミンDの必要摂取量は8.5㎍ですが、残念ながら60~70代で6㎍前後と足りておらず、20~50代では3㎍前後しか摂れていないそうです。
1日に必要な栄養素が足りないと、私たちが持つ“力”を十分に発揮することはできません。
日々の口にしているものにはどんな栄養素がどれくらい入っているか、ゆっくり考えてみましょう。
真弓定夫先生は健康を保つ三大要素として「食事」「睡眠」「排泄」をあげておられました。
おいしく(楽しく)食べていますか?
ぐっすり眠っていますか?
すっきり排泄していますか?
今の世の中様々な健康法があふれていますが、健やかな生活を末長く続けていく方法は意外とシンプルなのかもしれません。